裏話 第9話 「続・3時間待って3分診療」~~「じゃあどうするの?」 

裏面の健康うら話 第9話 
「続・3時間待って3分診療」~~「じゃあどうするの?」
(2011年2月作成:2013年4月25日加筆しました。)
前回の「3時間待って3分診療」を読んで、「じゃあ、いったいどういう対策があるの?」と思われた方も多いでしょう。前回、取り組みの一つとして予約診療について書きましたが、一口に予約制といっても色々あり、問題もあります。今回は、その「予約制」について説明いたします。
まず、予約制には2種類あります。「完全予約制」と「予約優先制」です。「完全予約制」とは予約した患者さんだけお受けするというものです。「予約優先制」とは、予約された方も、予約していない方もお受けするというものです。つまり「予約なし」と「完全予約制」の中間に位置します。いわば折衷案的なものです。それでは、各々の方式について述べたいと思います。
(1)予約なし=先着順番制:前回書きましたので省略いたします。
いつ受診してもよいという気楽さは利点ですが、混んでいると待ち時間が非常に長くなります。
(2)完全予約制:導入している医療機関はそれほど多くありません。
この方式では、待ち時間は確実に短くなるのが利点です。一方、患者さんは必ず予約をしなければならず、面倒に感じる方もいるでしょう。また、予約が一杯になると希望の曜日や時間帯に受診できなくなるというのも欠点です。医療機関としても、時間的に余裕を持たせるために、お受けできる患者さんの数を制限する必要があり、経営上難しいというのが実情です。
(3)予約優先制:当院では、この方式です。
この方式の利点は、予約したい方は予約で受診でき、待ち時間をやや短縮することができます。一方で予約なしでも受診可能ですので、自由度は高いと言えます。しかし、予約外で受診する場合、(1)の予約なしの方式と比べると、待ち時間がさらに長くなる傾向にあります。
その他の取り組みをしている医療機関もあります。たとえば朝一番の時間枠は予約は無しで、先着順番制として、診療受付開始30分後から予約をとるようにしている診療所もあります。また、インターネット予約を採用している医療機関もあります。あるいは曜日や時間帯を区切って、完全予約制と先着順番制を併用している医療機関もあります。
以上、予約制についてご説明しましたが、一長一短で完璧な方式はありません。当院では、それらをふまえて予約優先制を導入していますので、ご理解とご協力をお願いいたします(土曜日の午後は、平成25年2月より完全予約制と変更いたしました)。
(当院では30分単位で複数の予約をお受けしております。ですので、最大30分程度(平均で約15分)お待ちいただく計算になります。また、重病の方の診察や外傷の処置を行うと待ち時間がさらに長くなることもあります。その点につきましてもご理解とご協力をお願いいたします。)
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松山 眞千