裏話 第10話 「これらは防御反応」~~咳や嘔吐は辛くて苦しいですが…

裏面の健康うら話 第10話 
「これらは防御反応」~~咳や嘔吐は辛くて苦しいですが…
(2011年4月作成)
嘔吐、咳、下痢など…いずれもつらい症状ですよね。でも、これらはどれも私たちの体を守る自然な働きである場合が多いのです。つまり防御反応です。
嘔吐とは、胃の内容物が食道を通して、口から吐き出される現象です。胃の中に悪い物(毒や腐ったもの)が入ったとします。そのままだと腸のほうへ流れていってしまいます。それを阻止するために、吐き出すわけです。通常は吐き気を伴い、そのためとても辛いわけです。
咳は気道の中にある分泌物や異物または病原体(細菌やウイルス)を外に出すための生態の防御反応です。特に痰をたくさんともなう咳のときは、咳を無理に止めることによって痰はもっと溜まってしまい、呼吸が苦しくなってしまいます。
下痢も同様です。体にとって危険なものを、いち早く体の外に出すための作用です。
発熱も同じように、細菌やウイルスを死滅させたり、機能を奪うという目的があります。ウイルスや細菌は36度で活発に増殖するからです。体はそのために38度~40度に体温を上昇させて、病原体を駆除します。発熱により免疫力が高まるわけです。
このように、嘔吐、咳、下痢、発熱などは生体の防御反応ですが、その反応が過度の場合は非常に辛く、体力も消耗してしまうので、必要に応じて薬で抑えることが必要な場合もあります。
たとえば、ひどい下痢が続いた場合、下痢で水分を失ってしまい、脱水になってはいけません。または、咳がひどすぎて著しく体力が消耗したり睡眠不足になる等して、免疫力が落ちると病気がさらに悪化してしまいます。このような場合には薬を使って下痢や咳を抑えることが必要です。
また、胃の中に刺激物や毒物はなく、別の部位の病気による症状として嘔吐をすることがあります。たとえば脳の病気などでは、その影響で嘔吐をすることがあります。その場合は、脳の病気の治療と平行して、苦痛を和らげる等のために嘔吐を抑える治療をする場合もあります。
以上のように、嘔吐、咳、下痢、発熱などは体を守る反応だと知った上で、必要に応じて、なるべく最小限の対応をし、原因の病気をつきとめてその治療をする、ということが大切です。やみくもに、防御反応だけを止めてはいけないというわけです。
※病気の原因をつきとめてその治療をすることを「根治療法」と呼び、症状だけを和らげる治療を「対症療法」と呼びます。
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松山 眞千