裏話 第2話 「血圧の上下について」~~気温や株価と同じ

裏面の健康うら話 第2話
「血圧の上下について」~~気温や株価と同じ (2009年12月作成)
 「病院と家で血圧の数字が違います。家でも測るたびに変わります。どちらが正しいのでしょうか?」…という質問をよく受けますが、「どれも正しいのです」とお答えしております。
血圧は常に変動します。その時々で変わります。だからどれも正しいのです。気温や株価みたいなものです。気温が高い日もあれば、低い日もあります。朝と晩でも違います。季節によっても変化します。
株価も会社の業績に左右されて上下したり、景気に左右されて値が変わります。血圧もそれらと同じです。どの値も本当です。その時その時の正しい数字です。ただ、値が上下に動くだけです。
そして、血圧も気温も株価も、何か原因があって上下するその結果です。気温は季節によっても変わりますし、雲の多い少ないや、風によっても、潮によっても変わります。それらも、結果なわけです。
心身の状態に変化があると、その結果、血圧は上下します。疲れても、どこか具合が悪くても(痛くても)、腹を立てても、睡眠不足でも、血圧は上昇します。
ですので、血圧の上下を必要以上に気にしない方がよいと思います。
でも、長期にわたる平均的な血圧の上昇は体に影響を与えます。高血圧を放置すると、動脈硬化などを起こして、脳梗塞や心筋梗塞の原因となります。したがって、定期的に測って、いつもの血圧を知っておく必要があります。
まとめると、定期的なご家庭での血圧測定は大切です。
でも、血圧の上下を気にし過ぎてはいけません。
(よくないことは、
・血圧を必要以上に測りすぎて、その上下を気にし過ぎること
・全く血圧を測らないこと…です。 やはり、ほどほどがいいですよね。)
(降圧剤内服中の血圧低下を監視する目的でも血圧測定は大切です。1日一度測定するならば、朝がお勧めです。その場合は、起床後、排尿を済ませて、2~3分くつろいでから測定するのが、正しい方法です。)
※参考)正常値(目標値)は135/85以下です。
(上の数字か下の数字のどちらか一方でも、オーバーしていると、要注意です。)
高血圧については、当院HPの「症状と病気」のページ(下記URL)にも解説がございます。
http://www.kobushi-clinic.com/symptom_disease.htm
※院内で配布した原稿をそのまま掲載しております。バックナンバーのネット上公開版です。 
== こぶし脳神経クリニック ==
http://www.kobushi-clinic.com/
松山 眞千