笹子トンネルの事故から数ヶ月が経ちました。
犠牲になられた方のご冥福をお祈りし、ご遺族ならびには改めてお悔やみを申し上げます。
またお怪我をされて苦しまれた方およびその後家族にお見舞いを申し上げます。
そう頻繁でないまでも、時々(年に数回)通っていました。いつ崩落してもおかしくない状況が少なくとも何年か続いていたと思います。すると数ヶ月なんで誤差だと思うのです。約4ヶ月前の夏に通っていただけに、恐いと思いました。
さて、私は土木/建築関係は全くの素人です。
高速道路運営会社の責任が追求されたり、他のトンネルの点検が進められたりしておりますが、事故後しばらくたって疑問に思ったことがあります。
なんで天井板を吊り下げるボルトを直上に真上に向かって打ったのかです。そういう設計をしていたかです。
私のきたないスケッチで恐縮ですが、右側の図のように両側の壁に水平に打てば、天井板の重みはボルトを押し込む方向に働くと思います。(天井板を図のような形でなく、アーチ型にしもてよいと思います。)
左側(笹子トンネルのパターン)では、天井板の重みはボルトを引き抜く方向に働きます。接着剤も施工時に上向きに注入するのは困難だと報道されていました。素人の私もそう思います。
私のアイディアのような設計は間違っているのでしょうか?(図にも書きましたが、すでに誰か考えているはずです。)
コストがかかるのでしょうか?
ボルトの本数は増えますが、強度が十分なら間隔を半分にすれば大丈夫かな?と思うのですが…。
素人のたわごとかも知れません。
お騒がせいたしました。
●蛇足:
・妻を選ぶときは階段を一歩降り、
友を選ぶときは階段を一歩上がれ。
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松山 眞千
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2 Replies to “笹子トンネルのたられば…”
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私も土木/建築関係は全くの素人なので、松山先生のアイディアの評価は出来ませんが、この事故に関しては以下の見方をしております。
先週の報道(5月28日)で、トンネルが完成した時点で強度不足があったとする報告書の骨子が発表され、中日本高速道路の点検や維持管理体制が不十分だったとの指摘もされていました。
松山先生のご指摘される強度に関する設計と、トンネルの維持管理体制に問題があったわけです。
1年に一度の定期点検、5年に一度の詳細点検が、適切に行われていれば事故は防げたかもしれません。
「詳細点検」は、「個々の構造物の状況を細部にわたって近接目視・打音等により行う」と定義されています。
笹子トンネルの詳細検査は、天井板を固定する金属ボルトの異常を検知する打音検査については「目視で異常を確認した場合」にのみ実施する運用だったようです。
打音検査を実施していたら、劣化していた部分を発見できたかもしれません。
適切な点検を行っていないのにも関わらず、「大きな理由としては老朽化を考えている」という弁明は、言い逃れにしか聞こえないのです。
笹子トンネルの完成は1975年ですから、約40年前です。
この間の技術進歩はめざましいものがあり、現在の技術と比較したら陳腐なレベルの技術です。
トンネルの上部に穴をあけボルトを接着剤で固定、ボルトで天井板をつり下げるという施工法ですので、天井板の荷重を接着剤のみで支えているわけです。
でも、新しい技術が出来たからといって、そんな簡単に建て替えることは出来ません。
それ故、維持管理体制が重要な意味を持つと思っております。
これまた、たらればの話ですが、2006年にアメリカで同様の事故が起きていたそうで、「そのときに関連性があるかも」と誰か気が付いた方がいらっしゃったら、と思わなくもありません。
http://www.ntsb.gov/doclib/reports/2007/HAR0702.pdf
今日の日本経済の疲弊と現場技術者のレベル低下も、実は密かに隠れた要因の一つかもしれないかも、と思っております。
長文、失礼いたしました。
ishida様、コメントありがとうございました。
米国でも類似の事故があったのですね。
最後の「現場技術者のレベル低下も、実は密かに隠れた要因の一つかもしれないかも」これは、色々な業界に当てはまるかも。
猛省しております。
松山 眞千