とうとう囲碁も負けました!

先日報道されたので、ご存知の方も多いかと思いますが、とうとう囲碁もコンピュータに負けてしまいました。
聞いたところによると,チェスソフト,将棋ソフト,囲碁ソフトの順に,コンピュータが強いそうです。10年以上前の段階では、チェスなどはチャンピオンと良い勝負(ほぼ互角の勝負)だったそうですね。囲碁は人間が断然有利だったそうです。そこら辺のところを,10年ぐらい前に友人にメールして尋ねてみました。その友人は将棋がとても強くアマ5段です。その友人から次のようなお返事をもらいました。
~~~友人からの返信(一部改変してあります。)~~~~
「チェスソフト,将棋ソフト,囲碁ソフトの順に,コンピュータが強いそうです」についてはその通りだと思います。将棋雑誌に必勝法の存在、という記事がありましたので、それを参考にお書きします。
まず,「二人・零和・有限・確定・完全情報」の5つの性格をもつゲームには必勝法が存在するという”定理”が、ゲーム理論という”学問の分野”にあるんですって。”定理”とか”学問の分野”とかってすごいですね。
ここで,5つの言葉についてチョット説明します。
1)二人:二人で対戦を行う。
2)零和:勝利条件が明確で,その結果は「勝ち」か「負ける」か「引き分ける」かである。
3)有限:限りなく続かない。
4)確定:偶然性が一切無い。カードゲーム(トランプ)やすごろくや麻雀なとは不確定のゲームです。カードゲームや麻雀は最初に配られたカードや牌もしくは山積みに
されたカードをめくるとかツモるという点で偶然性が働きます。双六はサイコロを使いますからやはり偶然性に左右されまる。
5)完全情報:相手が何をしているかが完全にわかる。何を作戦で考えているかは分かりませんが,お互いの公開された情報(将棋では盤上の駒の配置と持ち駒)をもとに戦います。将棋で取った駒を握りしめて相手に見せないのは反則だそうです。
「二人・零和・有限・確定・完全情報」のゲームには、理論上、必勝法が存在するそうです。つまり、先手・後手ともに最善を尽くせば、先手必勝・後手必勝・引き分けの三通りのいずれかになる。チェスや囲碁や将棋も「二人・零和・有限・確定・完全情報」の性格をもつゲームということです。
必勝法の確立したゲームには、”○×”(井の字のようなものに○と×を書いていく。これは、両者が誤りやポカをしなければ必ず「引き分け」となります。)、”ハンデなしの五目並べ”(これは「先手必勝」となることが知られています。[注1])、”6×6オセロゲーム”(普通のオセロゲームは8マスずつですが、それを6マスにしたもの。これはなんと「後手必勝」だそうです。)があります。[注2]
では、これらのBoard game(ボードゲーム)の場合の数はというと=何通りの指し方があるかというと…..
6×6オセロゲーム 場合の数:10の30乗(10を30回かけ算する)
チェッカー     場合の数:10の30乗(10を30回かけ算する)
8×8オセロゲーム 場合の数:10の60乗(10を60回かけ算する)
チェス         場合の数:10の120乗(10を120回かけ算する)
将棋        場合の数:10の220乗(10を220回かけ算する)
囲碁        場合の数:10の360乗(10を360回かけ算する)
…..だそうです。この場合の数が小さいほど、コンピューターは威力を発揮するわけで、長々ご紹介しましたが、「チェスソフト,将棋ソフト,囲碁ソフトの順にコンピュータが強いそうです」は正しい,という根拠は以上の通りです。
~~~~~~~~以上,友人からのメールでした。
[注1] ですので,五目並べでは,先手での勝ちは四三のみで,後手は三三も四四も6目以上並んでも勝ちになります。
[注2] ”七五三”(線を7本,5本,3本と引いて,交互に線を消し,最後に消すことになった人が負けというゲーム)では,経験的に先手必勝のような気がしますが,証明していませんし,データもありません。(学生の頃,全てのケースについてノートに付けたことがありますが,途中で挫折しました。)
繰り返しますが10年ぐらい前のメールです。状況(人間とコンピュータの力関係)は現在と違いますが、原則は変わりません。
当時は将棋と囲碁のみが人間優位でした。
しかし、数年後に将棋で負け、つい先日囲碁でも負けてしまったというわけです。
まあ、時間の問題だったわけですね。
なんか、ちょっと寂しい気もします。
では
●蛇足:
・上手くやるために相手のことを変えようとしてはいけない。
それは無駄だ。相手と上手くやりたいのなら,
自分が変わるか(相手に合わせるか),
相手を選ぶか,そのどちらしかない。
~~ある人
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松山 眞千
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